労働環境に関する問題

介護業界で活躍する介護職の仕事は、主に要介護者の生活をサポートする作業全般だ。仕事の性質上、要介護者のプライバシーに接する機会が多い他、排せつ物の処理など汚れやすい作業も必須である。そのため、仕事に従事する人は仕事内容を安易に他者に漏らしてはいけない他、衛生管理にも細心の注意を払う必要がある。精神的な負担が大きく、衛生上の問題から健康不良に陥りやすい問題があるので体調の管理には十分に気を配ることが大切だ。

特に居住型の介護施設は年中無休の業務形態なので、仕事に従事する人は気が休まる暇が少ないのも問題の一つだろう。人手不足が慢性化していることから、休日を取得することができずに連日働き続ける状態に陥ってしまいがちなのだ。熱心に働くほど心身の疲労が重なり、健康被害に見舞われるリスクが増大する傾向があるといえる。

介護業界の慢性的な人手不足は仕事の質が落ちる原因にもなる。細かい部分まで手が回らず、衛生管理や介助の安全管理が疎かになりがちだ。必要な人員が足りないことから一人あたりの仕事量が多くなり、仕事の質を保つのが困難になってしまう。仕事の疲れから施設職員同士が諍いを起こすケースも珍しくない。また、施設を利用する要介護者が粗雑な介助で怪我を負ってしまうこともある。このように人材不足により発生している問題は多い。だが裏を返せば人材不足の問題が解決すれば自ずと他の問題も解決に繋がるということだ。早急な人材不足の解決が求められているといえるだろう。